インセンティブをデザインする

まあ多分、経営者のやるべき事ってこれにつきるんでしょう。

インセンティブの特性をちゃんと理解しないとデザインできませんね。

私の理解ではインセンティブとは、

1. 外因性動機付けの主たる要因
1-1. 社会的活動を行なう上ではマズローの欲求5段階説の4段階まではインセンティブで与える事が可能。自己実現欲求は与えられる事で満されない欲求。
1-2.もともと内因性動機付け要因だったものも、他人から与えられる(意識になる)と外因性動機付けに容易に転換してしまう。
2.瞬発力のエネルギー源
2-1.与えつづけなければすぐにエネルギーが切れる。(ブドウ糖的な)
2-1-2.切れる(少なくなる・無くなる)と動けなくなる。
3.種類はいろいろある
3-1.金銭(ワイルドカード)
3-2.食欲系(社食とか)
3-2.衣食系(社食とか制服とか)
3-3.環境系(住環境(社宅とか)、職場環境とか、福利厚生とか)
3-4.承認系(チームへの帰属(適材適所感)、役職等、あと誉めて育てるとか?)

なんか他にあるかねえ。

自己実現系は、100%内因性動機付けのものなので、インセンティブ化は無理。インセンティブでどうにかしようとするのではなくて、どれだけ共感してもらう努力をするかとか、そもそも共感した人としか仕事しないとか、そういう所ですね。ビジョンの共有。与えられたビジョンはたぶん変な形に歪む。お互いで熟成させる必要がある…とかまた別の話になりそう。

3-2~3-4はそれぞれ人によって内因性動機付けとの関連かむずかしい。 結局、3-1が一番簡単(儲けさえすれば与えられる)

こんな感じ。

あとはインセンティブのライフサイクルを考えなければならない。 ここらへんまでいくと、いろいろ生臭い話になる。所謂リストラとか早期退職制度とかそういう話。

細胞を若がえらせながら生物は寿命を延ばしている訳で、組織もそれをしなければならない。 どこの部位の細胞になるかによって、細胞単体の寿命も決まってくる。

こんな話はね、今までの終身雇用制度の中では、一般社員はまったく考える必要なかった命題。

しかし、雇用の流動化が一般的になった現在、個々人が個人事業主の意識を持って自分を売り込む為の営業活動を行ないつつ、自分のライフプランニングをしないといけない。

そういった社員と契約していく上で、会社としてどういったインセンティブデザインをしていくかってのは経営者として重要な事なんじゃないかなあ。(どういった社員と契約したいという方針にもよりますが…)

しかし、経営者じゃない人間が言っても、まったく説得力が無いですね!うける。